店舗の作り方
パン屋の作り方
メイキング オブ ベッカライ長崎
フードコーディネーター 西島が実際に作った「令和元年2019年7月8日オープン ベッカライ 長崎」の作り方を紹介します。
「独立したいけど何をしていいかわからない」
「お店の造り方がわからない」
という問い合わせが多いので今回公開します。
独立開業に役立ててください。
第1段階 物件探し・銀行融資
○物件探しは繁盛店を作る一番大事な作業。
○立地のいいところで集客を見込める場所を選ばないといけない。
○そのためには常に空き物件をチェックしておく必要がある。
○自分で探す・プロに探してもらう。
今回は長崎のフードビジネスコンサルティングの第一人者私の先生が見つけてくれた物件
を第一候補として動いていた。
○機械が入らない。
しかし平行して行っていた「銀行融資決定」が2ヶ月以上決定にかかったことにより
第一候補に他の借主希望者が現れたこと、第一候補に機械を入れ込んだ図面を作成したところ狭すぎることが判明。第一候補を断念することに。
○同級生の不動産情報入手
そんな時、友達の不動産会社より一本の連絡有り、
「第一候補の立地から近い場所に物権が空くよ~
第一候補より店舗も広く家賃も安いし立地的にも悪くない
まだ広告出して無いから紹介するね」との事。
すぐに内見を手配。
○内見
早速内見(下見)をさせてもらう。
デザイン会社に連絡を取り合流。
現場の大まかな図面引き。
機械の寸法を連絡し機械が収まるかを確認したところ広さ的には
問題なし。あとの問題は集客が見込めるか?
○立地調査
物件の候補が決まったのでその物件の立地調査を始める。
・長崎市の統計課が発表する世帯数統計データを入手。
・民間データの人口世帯数属性調査を入手。
・候補物件の前の道の通行量・属性調査。
・競合店調査
等を行いお店の売上見込みを算出、損益黒字の見込み有り。
この物件で決定する。
○物件決定。不動産仮押さえ。
○銀行融資に関わる資料の再度作成。
第一候補で銀行の融資が決定していたが、第一候補の物件の100メートル離れた物件に
決まったことで、銀行サイドより再度事業計画書の提出依頼有り。
○最重要!事業計画書 コンセプトの設定。
事業計画書作成で大切になるのはコンセプト。
そのコンセプト内容で売上が見込めるか判断され融資の決定を左右する。
今回の物件は江戸時代日本に最初にできた長崎のパン屋(長崎市樺島町)のすぐ近くの物件であったことから「江戸時代の日本最初のパン屋の復元店」をコンセプトにする。
コンセプトに従い外装は1800年代の現在世界遺産であるグラバー園の洋式建築を外装イメージにしたてる。
メニューは1642年以降長崎出島(オランダ商館)で実際に食べられていた「出島パン」をメニューに加え観光客を呼び込む。
又日常の地域のお客様に対するコンセプトは「石窯パン」と「ドイツパン」
石板を敷き詰めた石窯オーブン使用し商品価値を高める。
弊社の本拠地だった「あぐりの丘」はドイツの農村をイメージしたテーマパークであったことからあぐりパン=ドイツパン そのイメージを引き継ぎドイツ語で「パン屋さん」を意味するベッカライを採用し「元船石窯パン製造所 ベッカライ長崎」と店名を決定。
周りに会社が多く弁当需要があることから弁当の販売やイートインスペースを併設(カウンター6席・2名がけテーブル1席)しパン製造許可と飲食店営業許可を取得しモーニングセット・カリーランチセット・夜はワインなどパンをつまみにお酒を飲めるお店にし、競合店との差別化を明確にした事業計画書を作成する。
○事業計画書が認められ融資決定。
今回のコンセプトに基づく計画での売上見込み・損益計算書を作成。
事業計画書が評価され自己資金無しで1500万円の融資が決定。
○融資決定を受け不動産本契約。
融資決定したので不動産と本契約を結び物件を確実に押さえる。
第2段階 お店作り
いよいよお店作りです。
今回のお店作りで現場の調整はデザイナーさんにお願いしました。
各業者との連携が大切になってきます。
○デザイナーさん図面引き。
最初に大まかな図面を引いてもらったものを元にパン専用機械の決定寸法の入れ込み、工場販売イートインスペースまで入れた最終的な図面を引いてもらいます。
○各業者を集めて図面渡し、見積もり依頼。
○墨だし。図面を元に墨を引き実際の現場での動線チェックを行いそのつど訂正しながら墨を引く。
○業者決定。業者店舗入り。
今回の業者は・水道業者・大工さん・左官さん・クロス屋さん・木工屋さん・塗装屋さん・電気屋さん・看板屋さんが入る。
業者さんの日程調整を行い仕上げていく。
天井水道配管
コンクリートをはっての水道配管
表建具はずし
壁組み
壁パネル貼り
家具設置
天井貼り
家具タイル貼り
表建具作成
クロス貼り
看板設置
*オープン1週間前までには業者さんから引渡しを行う。
○パン専用機械の搬入
今回は中部地方からパン専用機械の仕入れを行う。
1日かけて長崎までトラックで搬入。
クレーンを使い店舗へ機械を入れる。
機械の搬入時、電気業者 設備業者にスタンバイしてもらい配線・配管を行う。
○パン機械試運転 *オープン1週間前までに行う。
○保健所の検査
オープン前1週間程に保健所の検査を入れておき営業許可をもらっておく。(許可証は後日郵送)
○仕上げの1週間(オープンまで1週間)
・工場・販売・イートインスペースでの動線チェック。必要備品最終手配。
・面接終了。採用者連絡。初期トレーニング。
オープン!!
1800年代江戸時代のグラバー建築
フードコーディネーターの浅野先生と。
カウンター
イートインスペース
KTN取材
完売しました。
石窯パン
近隣会社員向けお弁当
オープン後順調に売上を上げています。
お店作り・オープンは自分の夢の第一歩、スタートラインです。
一人ひとりのお客様を大切にして、お客様に永く愛されるお店作りを行いましょう。
オープン(オープン成功)目指してファイトです!!
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